風邪
●「風邪は万病の長」、予防が大切
近頃、昼間はまだまだ暑いですが、朝や夜は大分気温が下がってきました。このような気温の激しさに身体はついていけません。また、くしゃみや鼻水が出る症状は、気温が急激に低くなることによる冷えからだと思われます。
東洋医学の見方では、秋は乾燥しやすい季節で内臓との関わりは肺臓と言われています。肺の働きが上手くいかない場合は、咳や喘息、痰などの風邪の症状が出やすくなりますが、肺の働きを活発にすることにより風邪に対する免疫力を高めたり、風邪をひいてしまっても治りやすくなるでしょう。
肺には、体内の水分の調整を測る体液代謝機能ももっています。肺の機能が衰えると皮膚に水分がめぐりにくくなり皮膚に張りや潤いがなくなり乾燥したりします。
風邪予防、もしくは風邪をひいてしまった場合には背中へは大椎、風門、肺兪、身柱、お腹には中脘、足には足三里、商丘などにお灸をすえると良いでしょう。
●健康料理
・金橘銀杏牛肉(ジンジュインシンニューロウ)
:金柑、ぎんなんと牛肉の炒めもの
《材料》4人分
・金柑(キンカン) …8個
・銀杏(ギンナン:ゆでて薄皮をとったもの) …50g
・牛肉(薄切りのもの) …250g
・絹さや …12枚 ・マシュルーム …6個
・赤ピーマン …1個 ・卵白 …1個分
・にんにく(みじん切り) …1かけ分
・しょうが(みじん切り) …1かけ分
・油 …適量 ・栗粉 …大さじ1
Ⓐ:酒…大さじ2、しょうゆ…大さじ1.5、コショウ…少々
Ⓑ:酒…大さじ1、塩…少々、オイスタソース…大さじ1.5
《作り方》
①牛肉は5cm角ぐらいの大きさに切り、Ⓐと卵白、片栗粉大さじ1を加え、混ぜて下味をつけておく。
②キンカンはきれいに水洗いし、3つぐらいに輪切りし、種をとる。ギンナンは市販パックのものを用意しても結構です。
③赤ピーマンはへたと種を取り、幅5mmに縦に切る。絹さやは筋をとっておく。マシュルームは3つに切ります。
④フライパンに大さじ2~3の油を熱し、にんにくとしょうがのみじん切りを入れて香りを出し、①の牛肉を加え、強火で炒め、色が変われば皿に取り出す。
⑤フライパンに大さじ1の油を熱し、③と②の材料を入れて炒め、④の牛肉をもどし、サッと炒め、Ⓑの調味料を加え、味を調えて皿に盛ります。
《効能》
金柑と銀杏は二者とも呼吸器系の機能を高める効果があり、咳を鎮め、去痰、喘息を抑えるといった働きがあります。風邪の予防、慢性気管支炎と喘息等の呼吸系疾患の人の食事療法の一つとして、この薬膳をお勧めします。